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アフィリエイトの特別単価って何?
意味や活用方法をご紹介

アフィリエイト広告業界で日常的に使われる用語「特別単価」。
広告主様にとっては一見さらに広告費がかかってしまうネガティブなものと捉えられるかもしれませんが、アフィリエイトマーケティングにおいて成功の鍵を握る重要な役割を担っています。

今回は、アフィリエイト広告を出稿している広告主様がより効果的なPRができるように、特別単価の意味や活用方法について解説します。

アフィリエイト広告とは?

特別単価の説明の前に、アフィリエイト広告について簡単に説明させていただきます。

アフィリエイト広告とはWeb広告の一つで、成果報酬型の広告です。
掲載した広告から「成果」が発生した場合のみ、発生した件数分の広告費を媒体様にお支払いする形式です。「成果」を何にするのかは、広告を出稿する広告主様が自由に決めることができ、例えば「商品購入」や「資料請求」など、ビジネスモデルや目的によって様々な設定が可能です。いわば、広告を見たユーザー(消費者)様がどんなアクションをすれば広告費をお支払いするのかを定めたものが「成果」「成果地点」となります。

成果報酬について

一般的に成果に対して支払う報酬を「成果報酬」と言われています。
成果報酬は、成果地点とセットで使われることが多く、2つ揃えば媒体様に提示する掲載条件となります。

例:
成果地点:商品購入 + 成果1件につき成果報酬:2,000円
成果地点:資料請求 + 成果1件につき成果報酬:1,000円

媒体様は、アフィリエイト広告を扱うASPの管理画面で、この成果地点や成果報酬を確認しながら、自分のサイトに掲載する広告を選ぶ傾向にあります。

成果報酬は媒体様に支払う報酬の総称で、その中には「通常報酬」 「特別報酬」が含まれています。

通常報酬と特別報酬(特別単価)

通常報酬とは、すべての媒体様にお支払いされる、標準の金額を定めたものです。媒体様が見るASP管理画面にも記載される掲載条件のため、ASPへ広告登録をする際には予めこの通常報酬をいくらにするのか、成果地点とともに決めておく必要があります。

それに対して特別報酬(特別単価)とは、一部の媒体様に特別に、通常報酬よりも高い報酬を個別で設定するものです。特別単価は略して特単と呼ばれることもあります。

特別報酬(特別単価)
一部の媒体様へ、成果報酬の単価を特別に上げて設定すること。

例えば商品購入を成果地点に設定し、1件あたり2,000円を通常報酬とした場合、特別報酬には1件あたり2,500円、あるいは3,000円を設定するといった具合に、どれくらい上乗せするかは広告主様が決めることができます。

単価を決める際には、成果一件あたりに使えるコストの算出が必要かと思いますので、以下の記事も参考にご覧ください。

タイトル
CPA(顧客獲得単価)って何?活用方法や目標設定方法をご紹介

Web広告を扱っていると出てくる言葉「CPA」。
似たような単語も多く、実際正しく使えているのか不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特別単価を設定するメリット

広告主様によっては、通常報酬以上の単価を媒体様に出すのは難しい、更に広告費がかかるのは避けたい等のご意向があるかと思いますが、いろんな側面で特別単価を出すメリットはあります。

成果数(売上げ)を効率的に伸ばせる

媒体様は多くの場合、通常報酬で広告掲載を開始しますが、掲載後は掲載方法を変更しない限り、どの媒体様も獲得する成果数にいずれ上限がきます。つまり、通常報酬の範囲で媒体様任意の掲載方法・掲載スケジュールにまかせていると、そのうち成果件数が伸び悩むということです。もちろん、媒体様はそれぞれで自分が運営するWebサイトへのアクセスやPV数を増やし、広告の成果数が増加するようにサイト運用をしていますが、それらは急な成果数アップにはつながりません。

そのため効率よく早く成果数を増やすには、広告主様側から媒体様へ、掲載強化や新規掲載の交渉が必要になります。掲載強化とは、広告がよりユーザー様の目につくようにサイト内で紹介方法を変えたり、掲載ページの追加など広告の露出を増やすことを指します。それらの交渉・アプローチには特別単価の利用が成功を導く重要な役割を持ちます。

特別単価を活用した交渉シーンの例:
  • 広告掲載済み且つ一定数の成果を獲得している媒体様に、更に件数アップする施策の確約を取る
  • 広告未掲載且つ成果の獲得が見込めるサイトを運営している媒体様へ、新規掲載の確約を取る

など

特別単価は媒体様が優先的にその広告主様の広告を掲載する原動力になりますし、その結果として成果件数が上がれば双方にとってWin-winです。逆に言えば、通常報酬のままだと掲載強化してもらう強制力を持ちません。
アフィリエイト広告を掲載する媒体様には初心者様から獲得力のある媒体様まで層が幅広いので、獲得力のある有力な媒体様に積極的に投資するような考え方です。収益が見込めるところに注力することはビジネス上王道のやり方なので、ぜひ特別単価を積極的に使い、成果数を伸ばすための施策を検討してみてください。

媒体様との良好な関係構築が広告の効果最大化につながる

特別単価は、媒体様と良好な関係づくりに役立ちます。
アフィリエイト広告はWeb広告の中でも特に、媒体様との関係構築が大切な側面が強い傾向があると思います。その理由としては以下が考えられます。

  • 媒体様側が掲載する広告を選ぶという特徴があるため。
  • 個人ブロガー様やインフルエンサー様、副業でアフィリエイト広告に取り組む方も多く、企業間取引というよりも個人のご意向や消費者目線で掲載する広告が決まるケースも多いため。

アフィリエイト広告は他Web広告のような、入札によって広告表示ができる仕組みでもなければ、ASPに広告登録すれば必ずどこかへ掲載できるというわけでもありません。媒体様側が掲載する広告を選ぶという特徴があり、消費者に近い立場の人たちが第三者目線で記事を作りPRしてくれます。そういった点から、媒体様との良好な関係構築はアフィリエイトマーケティングの成功に非常に重要なポイントになってきます。

特別単価がなければ媒体様との信頼構築ができないと言いたいわけではありません。ただ媒体様とのコミュニケーションのきっかけにもなりますし、広告への貢献度が高い方にわかりやすく還元できる方法のため、特別単価を付与することが関係づくりの一番おすすめの方法です。多くの広告主様が媒体様とのリレーションを築く一つの手段として特別単価をうまく活用しているので、コストが許せる範囲内で利用をご検討ください。

単価は自由に設定できるため、特別報酬を出しても採算が合うように通常報酬を予め低めに設定するのも戦略としてありです。ただし、競合する広告の掲載条件とあまりにも乖離があると、はじめから掲載してくれるサイト自体増えていかない可能性もあります。自社商品/サービスが属する業界の広告の単価相場は把握しておき、大きくずれない設定にすることがおすすめです。

特別単価設定のポイント

成果数アップや媒体様との関係構築のため有効な特別単価ですが、ただ闇雲に単価を上げれば良いということではありません。広告費が更にかさむことにもつながるので、慎重な判断は必要です。そこで、特別単価設定を検討する際に抑えておきたい大事なポイントを2つ紹介します。

まず1つめは、媒体様に特別単価を適用する基準や、有力な媒体様と見なす基準を予め決めておくことをおすすめします。これは広告主様によって考えが異なり、例えば以下のような判断基準を設けています。

特別単価適用の判断基準例:
  • 成果件数:月◯件以上獲得している媒体様に特別単価を検討
  • 転換率:資料請求や無料会員登録などを成果地点にしている場合、その後の契約率や有料会員への転換率を媒体様ごとに計測して、◯%以上の媒体様に特別単価を検討
  • サイトの集客キーワード等:獲得したいキーワードのSEOで上位表示しているサイトに特別単価を検討

など

よく使用されるのは成果件数を基準にするパターンです。具体的には、通常報酬ですでに広告掲載しており、ある程度成果数が出ている媒体様に特別単価付与を検討するケースです。

前提として、アフィリエイト広告を掲載する媒体様は初心者の方が一番多く、ついで中級者、上級者の層とピラミッド型の構造になっています。アフィリエイト広告を開始した際に通常報酬で広く掲載サイトを募集すると、成果獲得数もそのピラミッドに比例する傾向があります。初心者、つまり月0件~数件を獲得する媒体様の割合が多く、数十件と獲得できる媒体様は一握りとなるパターンです。そのような構造の中で、仮に月数件の獲得サイトへどんどん特別単価を付与してしまうと、結果的に全体のCPAが高騰することにつながります。 そのため、成果数が特に多い一部の媒体様へ特別単価を付与して更に獲得を伸ばしてもらい、数件規模の獲得媒体様でCPAを抑える、といった使い方が多く見受けられます。

通常報酬で掲載してある程度成果数が出ているということは、Webサイトへの集客力もあり、成果獲得できる記事も書くことができる有力な媒体様と言うことができますし、媒体様ごとの成果獲得数はASP管理画面で確認できるため、一番シンプルで計測しやすいのがこの成果件数を基準にした方法です。何件獲得できていれば及第点に乗るのか、その基準を明確にしておくと判断がスムーズです。

特別単価設定の際のポイント2つめは、媒体様へさらに成果数を伸ばす施策をしてもらう交渉を行うことです。一定の成果数を獲得している媒体様に、何の条件もなく特別単価を適用してしまうと、単純に広告費がかさむだけの結果になってしまいます。そのため、特別単価の付与を条件に提示しながら、それまで以上に成果数を伸ばす施策の確約を取ることは忘れずに行いましょう。一番一般的なフローは、件数アップの施策をサイト内で対応してもらった後に特別単価を適用するのが通例です。このあたりの交渉方法やフローはASPが詳しいので、相談して進めるのがおすすめです。

特別単価の設定の流れ

媒体様へ特別単価を適用する事例を3点紹介します。

  • 広告主様から媒体様へ向けて、特別単価をきっかけに掲載強化を依頼するケース
  • 媒体様から特別単価がほしい旨の交渉がスタートするケース
  • ASP担当者から、さらに成果を伸ばす施策として提案されるケース

など

媒体様から交渉がきたケースでも、ASPから相談されたケースでも、最終的に特別単価を出す/出さないの判断を下すのは広告主様です。いずれにしても、交渉のコミュニケーションはすべて基本的にASP経由で行われます。仮に媒体様側から提示された単価が高額で適用が難しい場合でも、検討可能な単価や代替案を伝えればそれで了承してもらえるときもありますので、折り合いのつくポイントを探りながら交渉成立させるコミュニケーションが必要です。

ASPにもよりますが、広告主様は基本的には特別単価の可否・金額判断と、掲載強化したサイトの確認等だけ対応すれば問題なく、難しい作業は必要ありません。媒体様との交渉含め、ASPシステム上での特別単価の設定もASPの担当者が対応してくれることが多いため、ASPのフォローや指示に従えば間違いありません。

特別単価のその他設定方法

特別単価のよくある設定フローはこれまでの説明通り、有力な媒体様と個別に交渉して掲載強化後に設定することが多いですが、他にも方法があります。一例としては以下のような設定方法があります。

テーブル制の特別単価
予め決めた成果件数を獲得したすべて媒体様に特別単価を適用する方法です。例えば、通常報酬1,000円で広告を出した場合、月成果獲得10件達成で次月の単価を1,500円にアップ、20件で2,000円にアップといった形で、件数に応じて段階的に成果報酬を上げていきます。ASP管理画面にその旨を記載しておけば、媒体様が件数に応じて単価アップすることを知った上で広告掲載を開始します。
媒体様は、ゆくゆく特別単価がもらえる旨を前もって知ることでその広告をPRするモチベーションにしやすいですし、個別に掲載強化の交渉をする必要がありません。ただし毎月の集計や、不正で件数を増やしていないかの注視は必要になります。

新規記事作成で特別単価
新規掲載を増やすための施策です。媒体様が広告を新規掲載して申請すれば特別単価の適用を許可するというフローで、ASP管理画面上で媒体様からの応募を受け付けて掲載サイトを増やしていきます。どれくらい効果につながるのかは未知数ですが、こういったやり方もあるというご紹介のため記載しておきます。

特別単価の使い方は様々あり、目的やアフィリエイト広告をどう運用したいかにより柔軟に設定することが可能です。ASPに目的や獲得目標等を伝えながら相談すれば最適なプランが提案されると思いますので、利用しているASPにお問い合わせしてみてください。

まとめ

これまで特別報酬の意味や設定のポイントなどを解説しました。
アフィリエイトマーケティングを行う上で重要なものなので、媒体様のモチベーションアップや成果数増加のため、通常報酬とうまく使い分けて広告掲載を進めてください。

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