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承認率って何?
概要や計算式、承認率アップのための工夫を紹介

成果報酬型広告であるアフィリエイトでは、広告主様は発生した成果を承認する業務を担っています。
その上で算出される「承認率」。
アフィリエイト広告をより効果的に運用していくため重要な指標の一つなので、承認率の言葉の意味や重要な理由、承認率を上げるための分析と工夫の方法を説明します。

アフィリエイト広告の概要から学びたい方は、以下の記事もご覧ください。

アフィリエイト広告とは?概要をわかりやすく解説

アフィリエイト広告とはWeb広告の一つで、成果報酬型の広告です。
Web広告は掲載することで費用が発生するものや、ユーザーへ広告が表示されたら費用が発生するものなど、種類と費用形態が様々あります。

承認率とは

承認率とは、アフィリエイト広告で使う用語の一つで、発生した成果のうち、承認される成果の割合を数値化したものです。

承認率
ASP管理画面上で発生した成果のうち、承認(確定)される成果の割合。
承認率(%)=(承認成果数÷発生成果数)×100

アフィリエイト広告を出稿すると、ASP(Affiliate Service Provider)の管理画面では「成果」の件数が計測できます。「成果」「成果地点」は広告掲載先の媒体様に対して広告費をお支払いする条件を決めたものですが、管理画面上に計測されるすべての成果に報酬を支払う必要はありません。
成果条件に該当しないユーザー様もしくは却下条件に該当するユーザー様の成果に関しては、成果を却下(非承認)することにより、広告費のお支払いを否認することができます。
つまり、アフィリエイトでは、広告費が発生する承認成果と、広告費が発生しない非承認成果が存在するため、成果が承認される割合を計測して承認率という言葉で表しています。

承認率(%)=(承認成果数÷発生成果数)×100

この数式に当てはめると、仮にある月に発生した成果が100件で、承認した成果が70件の場合、(70÷100)×100=承認率は70%という計算になります。

成果承認と広告費をお支払いするまでの流れについても記事にしていますので、参考にご覧ください。

成果承認について~広告費のお支払いまで流れの解説~

アフィリエイト広告を出稿する際によく耳にする「成果承認」という言葉があります。広告費に関わるものにもかかわらず他のWeb広告にはない概念なので、今回はその成果承認について詳しく説明していきます。

承認率の重要性

承認率は、広告を掲載する媒体様の収益に大きく関わっています。
成果承認作業で成果を承認/非承認できるアフィリエイトの仕組みは、広告主様にとっては成果地点の自由な設定、余計な広告費のカットを可能にさせた、非常に優れた仕組みです。しかし裏を返せば、媒体様にとっては発生した成果の一部が収入にならないということを意味しています。極端な話をすると、成果報酬が1件10万円の広告を掲載し、多くの成果を上げても、承認率0%だと媒体様が得られる収入は0円です。

そこで、媒体様は承認率を元にして、広告を掲載した場合に得られる収益目安を概算しています。承認率は、ASP管理画面で各広告のものを確認することができます。ASPにより、どの期間の承認率を参照しているかは異なるかもしれませんが、直近3ヶ月の承認率を管理画面に記載しているのが多く見受けられます。4月には1〜3月の承認率が管理画面に表示されるといった仕組みです。媒体様はどの広告がより条件が良いかを、成果報酬やこの承認率を元に計算して比較しながら、掲載する広告を選ぶ傾向があります。
つまり、成果報酬はもちろん、承認率についても高い数値を目指したほうが、掲載される確率が上がるということになります。

具体的な比較の一例を挙げると、以下2つの広告があるとします。

広告A 成果報酬10,000円/ 承認率60%
広告B 成果報酬 7,000円/ 承認率90%

AとBの広告で、掲載した際にどちらのほうがより収益が得られそうかを算出していくと、以下の通りです。

広告A 成果報酬10,000円×承認率60%=6,000円
広告B 成果報酬 7,000円×承認率90%=6,300円

※実際の運用は上記に加え「CVR」という指標も変数として加わりますが、ここでは割愛します。

成果報酬は広告Aのほうが高いですが、承認率を含めて考えると広告Bのほうが収益が見込める計算になり、掲載する広告として媒体様に選ばれやすい可能性があります。

そのため、広告主様がアフィリエイトマーケティングをもっとうまく運用したいと思った場合には、この承認率に注視していくことも重要な業務の一つになります。ただ作業的に成果を承認/非承認するだけでなく、自社の広告の承認率がどれくらいなのか、それは競合する他社広告と比較して低くなっていないかなどを意識してみると改善に繋がっていきます。

承認率の平均やどれくらいあれば高い/低いと言えるのかについては、成果地点や広告のジャンル(業界)により異なりますので、ASPに確認して把握しておくのがおすすめです。

承認率を上げる方法

自社の広告の承認率を改善したいと思った場合、具体的にどのような方法があるのでしょうか。
もちろん、自社の広告の目的にそぐわないユーザー様の成果を却下する分には問題なく、むしろ然るべき対応です。ただ、工夫次第で却下すべき成果を減らせたり、それ以外でも改善できる箇所があるかもしれませんので、いくつかの方法をご紹介します。

承認率改善方法
①ユーザー様へのサービスやLPを見直す

例として商品購入が成果地点の広告主様で、商品購入後の未入金や返品による成果却下が多いケース。
なぜユーザー様が入金しないのかや、なぜ返品が多いのかまで深掘りして対処法を考えることで、却下成果を減らし、承認率を上げられる可能性があります。

例:
未入金による成果却下が多い場合:後払い決済や代引き決済をなくす
返品による成果却下が多い場合:LPと商品到着時のギャップを埋める(LPに使い勝手をレビューした動画やサイズガイド、商品の実際の色味に近い写真などを掲載する)
など

これらは、承認率を上げるという目的以前にも、返品処理する作業コストを減らしたり、自社の利益担保につながる重要なサービス改善につながります。もしユーザー様の動向に起因して承認率が悪くなっている場合、サービスやLPの見直しで成果却下を減らせないか確認してみてください。

承認率改善方法
②媒体様の記事を見直す

成果を上げている媒体様のうち、一部の媒体様のみ承認率が著しく悪い場合、その媒体様の集客方法に原因がある可能性もあります。その際には媒体様に修正や加筆をお願いすることで、承認率が改善する事例も出てきています。
例えば、成果地点が「無料会員登録後の有料サービス利用」で、無料会員登録を行った時点で管理画面に成果が計測されるが、その後の有料サービス利用を成果条件にして成果の承認/非承認を行っているケース。

この場合、媒体様が「とにかく無料会員登録しよう」「今なら会員登録無料」という訴求で記事を作り広告掲載、有料サービスの良さに触れず集客をしていると、どうなるでしょうか。
無料会員登録は増えそうですが、成果地点の有料サービス利用へは繋がらないかも知れません。有料サービス利用にならない理由が媒体様の訴求に原因があるとは限りませんが、有料サービスの良さやメリットを細かくサイトに載せてもらうことで、ユーザー様の理解も深まり、有料サービス利用への転換率の向上や、承認率の改善につながるかもしれません。

承認率の低さが特定の媒体様に起因しているときには、その媒体様で多い却下理由や広告掲載している記事をよく確認して、却下に該当するユーザー様を減らす工夫や書き方ができないか、交渉してみましょう。

承認率改善方法
③媒体様への成果条件・却下条件を見直す

媒体様へ向けて、成果条件のハードルを下げるのも承認率を上げる一つの方法です。
②のように、媒体様の記事の見直しで目的のユーザー様を獲得しやすくなればベストですが、どうしてもユーザー様のアクションハードルが高く、広告の紹介方法を変えるだけではコントロールが難しい場合には、成果地点や却下条件の見直しも検討してみてください。

例:

変更前 来店予約後、店舗来店
変更後 来店予約完了

※来店予約時点で管理画面に成果が上がり、ユーザー様が実際に来店にしたか否かを見て成果の承認/非承認している場合。

変更前 無料会員登録後、有料プランへの移行
変更後 無料会員登録

※無料会員登録時点で管理画面に成果が上がり、ユーザー様が有料プランへ移行したか否かを見て成果の承認/非承認している場合。

変更前 新規顧客からの商品購入(却下条件:リピーターから購入)
変更後 商品購入(リピーターによる購入成果もOK)

※新規顧客からの成果を承認条件として広告を出したが、リピーターによる商品購入の割合も多く、却下が増えたことで承認率が下がっていた場合。

承認率を上げる施策としてこのような変更を行う際には、合わせて成果報酬も見直しが必要です。
多くの場合、成果1件あたりに出せる報酬単価は低くなるかと思いますが、広告を掲載している媒体様へは、事前に説明しておけば問題ありません。成果単価が下がるものの承認率は上がる見込みという旨を丁寧に説明すれば、理解していただけます。

承認率改善方法
④不正成果が多い媒体様は提携解除する

以下に該当する広告主様は特に不正成果の発生に注意が必要です。

ユーザー様に費用負担がないアクションを成果地点に設定している
例:資料請求や無料会員登録など

ユーザー様に費用負担があるアクションを成果地点に設定しているが、
ユーザー様の初回購入額より媒体様への成果報酬額のほうが高いケース

例:成果地点が1,000円の商品の購入+成果報酬1,500円の設定など

成果報酬がもらえるアフィリエイトの仕組みを利用して、一部の媒体様や協力者が住所や名前を変えて申し込みを行うケースが少なからず発生します。

もちろん成果を却下していれば広告費は発生しませんが、これが理由で却下成果が多くなり、ASP管理画面上で表示される広告の承認率が下がってしまっては事情を知らない真っ当な媒体様の心象も悪くなってしまいます。

まずはおかしな注文成果が多い媒体様側にASP経由で事実確認を行い、不正が止まればベストです。ただし、悪質だと判断できれば提携解除、つまり広告掲載ができないようにする対応で問題ありません。不正を行っているか否かの確認ポイントとして、CVRに注目するのも一つです。広告にもよりますが、多くの場合CVRは10%以下になることが自然です。特定の媒体様で仮に100%、もしくはそれに近い数値が出ている場合、自然な集客とは言い難いので、ASPの担当者に相談してみてください。

CVR
LP等自社サイトに流入したユーザー様のうち、成果地点に至ったユーザー様の割合。
CVR(%)=成果数÷クリック数(LPへの流入数)×100

正しく集客している媒体様でもCVRがたまたま高くなることもありますので、必ずしも絶対不正を働いている媒体様と判断できるわけではありません。その点だけご注意ください。

承認率改善方法
⑤ワンタグを導入する(ASP間重複の成果発生をなくす)

ASP間重複による却下が多く承認率が悪い場合、ワンタグを利用することで承認率が改善する見込みがあります。
ワンタグとは、複数のASPを一元管理するシステムです。いくつかのASPを利用して広告掲載している広告主様の場合、1ユーザー様のアクションにより複数のASPで同時に成果が上がる事象が発生することがあります。すべてに広告費を払うのは難しく、承認できるのは1ユーザー様につき成果1件のみかと思いますので、複数ASPの利用は必然的に承認率が低くなる傾向があります。ワンタグでは、この複数ASPで同時発生してしまう「重複成果」をなくし、1ユーザー様につき1件のみ、ASPへ成果を反映させる仕組みにすることができます。それにより承認率の改善が期待できますが、注意点としてはCVRも下がる可能性があります。その点は留意が必要ですが、広告掲載をしている媒体様へはASP経由で事前に説明しておけば問題ありませんので、導入の検討をおすすめします。

ワンタグは複数の広告代理店がサービス提供しています。
それぞれ対応しているASPが異なるため、使用しているASPやワンタグ提供元の企業と相談の上、どのサービスを利用するか決める必要があります。

承認率を上げるその他の方法

これまでご紹介した方法以外にも、承認率を上げる方法はあります。
有力な媒体様へは承認率保証を行うことも選択肢の一つです。例えば毎月80%〜90%の承認率をキープしてくれている媒体様へは、毎月90%は確実に承認することを約束して成果単価を下げる等、個別で媒体様と掲載条件を定めていく調整が可能です。承認率保証があれば、媒体様は得られる収益の算出がしやすくなりますし、広告主様にとっては管理画面に表示される承認率の数値底上げにもつながります。お互いがメリットになる条件をASP含め協議して、媒体様の合意が得られるように交渉しましょう。

まとめ

今回は承認率の概要や数値改善のための方法などを中心にお伝えしました。
媒体様側が掲載する広告を選ぶアフィリエイト広告。承認率を含め、様々な数値を改善してより媒体様に選ばれるよう工夫することが、成功の大きな鍵を握っています。

自社の広告の承認率を改善したい際には今回の記事を参考に、できることを探してみてください。

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