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- 日本のWEB広告史:インターネット広告の誕生から現在のトレンドと課題
商品やサービスを多くの人に知ってもらうための手段「広告」。始まりは諸説ありますが、日本では商業が活発になってきた江戸時代前期にはすでに暖簾(のれん)や看板での宣伝活動がありました。その後、江戸後期〜明治には印刷技術の発展でチラシ広告、新聞、雑誌、さらに大正〜昭和にはラジオ広告やテレビCMの登場といったように、時代とともに新しい手法が生まれ、発展していきます。
現在、広告の中でも企業が一番広告費を使うのが「インターネット広告」※。身近でよく見る広告ですが、1990年代頃に生まれたため、他の広告手法と比べると歴史は浅いものになります。ただ歴史は浅くても、この30年の間に様々な技術が生まれ、すごい早さで種類を増やし形を変えているのがインターネット広告です。
※株式会社電通様. “2023年 日本の広告費”. 電通ウェブサイト. 2024年02月27日調査レポートより
今回はそんなインターネット広告に焦点を当て、この短い期間にどのように移り変わっていったのか、進化の過程を詳しくご紹介します。一部細かい広告メニューや軽微な変化は割愛していますが、大枠は掴んでいただける内容になっています。
インターネット広告の黎明期、バナー広告の誕生(1990年代前半)
インターネット広告は当然ながら、インターネットの登場・普及に伴って誕生しました。インターネットが日本で使われ始めたのは1984年、商用利用はその後の1993年に株式会社インターネットイニシアティブ様がインターネット接続サービスを開始した際からと言われています。
1994年~アメリカでバナー広告が開始
日本で徐々にインターネットが普及し始めた頃、アメリカでバナー広告が誕生しました。1994年、オンラインマガジン「HotWired」(ワイアード誌のウェブ版)に掲載された、AT&Tをはじめとする企業の広告が、後に世界初のバナー広告と言われるようになります。バナー広告は、ページ上部や側面に表示され、クリックすると広告主のウェブサイトに移動する形式です。このクリック型の広告モデルは、その後のインターネット広告の基本形となります。
検索エンジンやアフィリエイト広告の誕生、メール広告の普及(1990年代後半)
1996年~日本でバナー広告が開始
アメリカでバナー広告が誕生した年から2年後の1996年、日本でも検索サイトYahoo!JAPANが設立され、同年7月にバナー広告(純広告)のサービスが提供開始されます。日本ではこの頃からポータルサイトやニュースサイトなどにバナー広告が掲載されるようになりました。また、Yahoo!JAPANの他にもAltavista、Lycos などの様々な検索エンジンが登場し、何か知りたいことがあった際にはインターネットで情報を検索するという習慣ができ始めています。これに伴い、検索結果ページに広告を表示するという新しい広告手法が模索されるようになります。またここから少し経った1998年には、世界的な大企業Googleが設立します。
1996年頃~メール広告の普及
この時期にはメール広告も普及し始めます。アメリカではもっと早い時期(1978年頃)に宣伝目的のメルマガが行われていましたが、日本では1990年代後半頃に数行程度のテキストメール広告から開始、メールマガジン発行サービスが誕生したことでユーザー様に直接アプローチできる広告手法として広がりました。
1999年~アフィリエイト広告の開始
現在でも多くの企業が出稿しているアフィリエイト広告は、この頃に誕生します。1996年、アメリカで大手通販会社アマゾン・ドット・コムが世界初のアフィリエイトプログラム「アソシエイトプログラム」をサービスリリースし、これが現在のアフィリエイト広告の仕組みの基礎を作ることになりました。広告がクリックされた場合、またはその他の成果が出た場合にはじめて広告費が発生する、新しい課金方式です。日本では、1999年にバリューコマース株式会社様(Value Commerce)、2000年に株式会社ファンコミュニケーションズ(A8.net)がアフィリエイト広告のサービスを開始し、今日まで両社とも、成果報酬型広告のTOPシェアを誇る企業としてサービス提供を続けています。
リスティング広告の普及と
コンテンツマッチ広告の開始(2000年代前半)
2002年~リスティング広告の普及 ★運用型広告の始まり
2000年になるとGoogleがインターネット広告の出稿サービスGoogle AdWords(現Google広告)を導入し、検索エンジン広告(リスティング広告)が本格的にスタートしました。日本でのAdWordsのサービス開始は2002年になります。なお、Yahoo!JAPANも同年2002年にリスティング広告のサービスOverture(現Yahoo!リスティング)を開始しています。AdWords・Overtureは両者とも、キーワードに基づいてユーザー様の検索結果に広告を表示するシステムが最大の特徴で、ターゲットを絞った効果的な広告展開を可能にした画期的なものでした。広告を表示させるアルゴリズム等細かい違いはいくつかありますが、中でもGoogle AdWordsの方は特に、ユーザー体験を重視したシステムとして人気を集め、後の検索広告の基盤になります。
リスティング広告ではキーワードごとに入札価格を調整することで予算を効率よく配分し、ターゲット層に最適な形で広告を配信できる仕組みなので、いわゆる運用型広告の原型がここにあります。
2003年~コンテンツマッチ広告の開始
2003年、Googleは「AdSense」の広告メニューを提供開始しました。AdSenseは、Webサイト運営者が自分のサイトに広告を掲載し、収益を得る仕組みです。Webサイトのコンテキスト(文脈)を解析し、それに合致しそうな広告を自動的に表示するコンテンツ連動型広告の技術を使用しています。例えば旅行系のサイトには旅行にまつわる広告、美容系のサイトには化粧品の広告といったように、ユーザー様ごとに関連性の高い広告を表示することが可能となり、広告の効果が向上しました。
2003年~ブログ、SNSの誕生
その他、2000年代前半は個人が無料で使えるブログサービスが多くリリースされます(2001年楽天ブログ、2003年Seesaaブログ、livedoor Blogなど)。それまでウェブサイトを作る技術がなかった人でも、Web上で日常の生活や体験を綴れるようになりました。また、日本初の本格的なSNS「mixi」が登場したのが2004年です。mixiは招待制で、友人同士のつながりを重視していたため、比較的プライベートで親密な交流が行われていましたが、SNS黎明期を象徴するサービスとなりました。
ブログやオンラインフォーラムなどが一般的に使われるようになると、個人のレビューや口コミが注目を集めるようになります。例えばファッションやライフスタイル、ガジェットなどの、特定の分野に詳しいブロガーたちが登場し、読者へ強い影響力を持つようになりました。企業が個人へレビューを依頼する形でのマーケティングが徐々に見られるようになり、アフィリエイト広告なども活用しながらブロガーが個人で稼げる時代になります。ブログやSNSの登場により、現在よく活用される「インフルエンサーマーケティング」の原型が生まれました。
SNSの普及、Cookieを用いたターゲティング広告の始まり(2000年代後半)
数多くのソーシャルメディアが登場するのが2000年代中頃〜後半です。2004年Facebook創設、2005年YouTube、2006年Twitter(現X)など、現在でも多く使われるソーシャルメディアプラットフォームがサービスを開始し、これらのサービス内での広告も増加していきます。
2005年~行動ターゲティングの技術が誕生
2005年頃には、行動ターゲティングで広告を出す技術が発達します。行動ターゲティングとは、Cookie技術を利用して、Webサイトの閲覧や検索行動を追跡・分析することで、ユーザー様ごとに関連性の高い広告を表示させる広告手法全般のことです。従来のコンテンツ連動型広告は、Webサイト側の内容に基づき広告を表示させる仕組みなのに対して、行動ターゲティングは、ユーザー様の行動履歴に基づいて広告が表示されるので、それぞれの興味・関心に合わせたパーソナライズされた広告の配信ができます。つまりこの技術によって、どの「面(Webページ)」へ広告を出すかという考え方に加えて、どの「人」へ広告を出すかというアプローチができるようになりました。マーケティングの幅がぐっと広がり、また、Cookieデータを利用した広告配信が一般的になっていきます。
2007年には、Yahoo! JAPANが行動ターゲティングのネットワーク配信サービスを開始します。一度見た広告が追いかけてくるリターゲティング広告も、Cookieを用いた行動ターゲティングの技術によるものです。
2008年~興味関心連動型広告の開始
2008年、Yahoo!はインタレストマッチのサービスを開始しました。Cookieを用いてユーザー様の閲覧履歴や検索履歴から興味関心を分析し、表示させる広告を決める「興味関心連動型広告」の仕組みを取り入れていれた広告メニューです。ユーザー様ごとの関連性を重視することで、より高いクリック率と広告効果を目指した先進的な広告サービスとして広く利用されることになります。
2008年~アドネットワーク広告の開始
興味関心連動型広告の誕生と同時期、アドネットワーク広告の仕組みも生まれています。アドネットワークとは、広告媒体となる複数のWebサイトを集めて配信ネットワークを形成し、それらのWebサイト上へ一気に広告を配信する技術です。広告主様はアドネットワークを使うことで、広告と親和性の高いWebサイトを一つ一つ探し、その都度掲載の交渉をするという手間が省けるメリットがあります。合わせて、各媒体への支払いや広告効果の分析が煩雑になるという課題もクリアできました。効率的に広告を配信し、多くのトラフィック量を確保することを可能にした、画期的な仕組みです。また媒体側にとっても、所有する広告枠に対して自動で合う広告が表示されるので、広告主様ごとのバナーを手動で貼りつけるという工数を削減できます。
現在でも活用される主要な2大アドネットワークとしては、Googleが提供するGDNと、Yahoo!が提供するYDA(旧YDN)があり、このほかにも多くの企業がサービス提供しています。ここからアドテクノロジーが急成長する時代に突入します。
2008年~SNSの普及
この頃まで日本国内のSNSはmixiやGREEなどが多く使われていましたが、2008年にはFacebookとTwitterが日本語版のサービスを提供開始しました。このあたりからSNSがさらに大衆化していき、リアルタイムで情報を知ることや、オンライン上で知らない人ともコミュニケーションすることが一般的になっていきます。
2008年~スマートフォンの普及
2008年のもう一つのトピックとして、日本でApple社の「iPhone 3G」が発売されました。それまでも携帯電話(後にガラケーと呼ばれるようになった端末類)は1999年頃から普及していましたが、このiPhone3の発売を皮切りにして、2008年頃からスマートフォンへの注目が集まり、徐々に世の中へ浸透していきます。
アドテクの進化、動画広告の普及(2010年代前半)
2010年代前半には、スマートフォンが急速に普及します。それに伴いインターネット広告も、モバイル端末に向けたものが多く登場するようになりました。特に、アプリ内広告や、位置情報を活用したローカル広告など、モバイル向けに最適化された広告形式が拡大しました。なお、Instagramがサービス開始したのが2010年です。
2010年頃~アドエクスチェンジの登場・普及
2010年前後には、アドエクスチェンジというプラットフォームが誕生し、一気に普及していきます。2009年9月にアメリカでローンチされた「DoubleClick Ad Exchange(現Google Ad Exchange)」が日本で2011年に使えるようになった他、Facebook AdExchangeやMicrosoft Advertising Exchangeなどのサービスも2012年に開始されました。アドエクスチェンジは、様々なアドネットワークやWebサイトをとりまとめ、広告枠の入札や売買ができるプラットフォームです。広告主様と媒体様をつなぐ役割を持ち、広告の配信需要と広告枠の供給バランスを瞬時に判断して、広告枠のインプレッション(広告の表示回数)をリアルタイムで入札・売買することが可能になります(RTB)。
2010年~DSP、SSPの登場(本格的な運用型広告の始まり)
アドエクスチェンジに加えてDSP(Demand-Side Platform)やSSP(Supply-Side Platform)も同時期に誕生します。DSPとは、広告主様のための広告入札管理プラットフォームで、複数のアドエクスチェンジやネットワークを一元管理するツールです。株式会社マイクロアド様がリリースした日本初の「MicroAd BLADE」がその始まりとされています。対してSSPは、媒体様側が広告枠の販売や広告収益を最大化させるために用いるツールで、株式会社VOYAGE GROUP様がリリースした「Fluct」などがこの頃に生まれています。
アドエクスチェンジはあくまで広告枠の「取引市場」なのに対し、DSPはこの市場で効率的に広告枠を購入・管理するためのツールであり、SSPは、市場で効率よく広告枠を売るためのツールという役割です。
- DSP
- 広告主側はDSPを通じて入札し、ターゲット層に最適な広告枠を購入。
- SSP
- メディア側はSSPを使って自社の広告枠を管理・売出し、収益性を最大化。
- アドエクスチェンジ
- DSPとSSPをつなぎ、リアルタイムで最適な取引が行われる場を提供
このように3つのプラットフォームを連携することで広告配信が自動化され、広告主とメディア双方にとって効率的かつ収益性の高い広告配信が実現するようになります。リアルタイムで広告枠への入札・売買が行えるようになったため、入札単価やクリエイティブなどを日々調整しながら広告効果を最適化する「運用型広告」が、この頃本格的に始まりました。
2010年頃~インフルエンサーを使った広告の普及
YouTubeやInstagramなどのSNSプラットフォームが生まれ成長すると、これらのプラットフォームで人気を集める人が現れ、後にYouTuberやインスタグラマーと呼ばれるようになります。ファッション、メイク、ライフスタイル、ゲームなど様々な分野でそれぞれ特化してフォロワーを集めるインフルエンサーは、広告手法としても活用されるようになります。企業は商品の紹介やレビューをインフルエンサーへ依頼し、インフルエンサーのフォロワーやその周囲へ向けて自社商品やブランドの認知度を向上させる手法を取り入れ始めました。
2011年~動画広告の普及
動画広告は、2006年にGoogleがサービスを開始していました。ただ日本で普及しはじめたのは2011〜2013年頃のことです。スマホ端末の普及も追い風となりました。それまで静的な画像や、複数の画像を組み合わせたものが主流でしたが、この頃から音声つきでダイナミックな動きのある広告の配信が増えていきます。視覚と聴覚に訴えるインパクトのある訴求が可能になり、広告の幅がさらに広がっていきます。
2013年頃~インフィード広告の普及
2010年代初頭、アメリカでネイティブ広告の一種として、インフィード広告と呼ばれる広告フォーマットが普及し始めます。インフィード広告とは、ニュースや情報記事などの広告ではないコンテンツの中に、同じようなコンテンツフォーマットで溶け込むように作られた広告です。それまで主流だったバナー広告やポップアップ形式の広告等は、あからさまに宣伝目的で、ユーザー様が邪魔に感じてしまうことが課題でしたが、インフィード広告は広告と感じにくく、自然に読み進められる形式なのが特徴です。FacebookやTwitterが初期の主要プラットフォームであり、特にFacebookが2012年頃からニュースフィード上にインフィード広告を表示し始めたことが注目され、普及するきっかけとなりました。1年後、2013年頃からは日本でも広まり始めます。LINEやSmartNewsなどの国内プラットフォームでインフィード広告が導入され、スマートフォンの普及とともに人気が高まり、現在も様々な媒体でスタンダードな広告形式として定着しています。
2013年頃~DMPの登場
2013年頃にはDMP(Data Management Platform)が誕生します。DMPは、オンライン・オフラインのさまざまなデータ(顧客属性、閲覧履歴、購買履歴など)を収集・統合し、それを分析することで、ターゲット層に最適な広告配信を行うための基盤を提供するプラットフォームです。広告主様自身(ファーストパーティ)もしくは外部サーバー等が蓄積したデータ(サードパーティ)を統合、一元管理・分析することでユーザー様をセグメントしたり、マーケティング施策に活用することができます。DMPでセグメント化したデータをDSPに連携させることで、広告配信の精度を向上させることが可能になります。
アドエクスチェンジ・DSP・DMPの登場、さらにそれらを連携することで、広告主様は適切なターゲットへ効率的な広告配信ができるようになりました。
動画広告の伸長(2010年代後半)
2010年代後半には、InstagramやTikTokなど、ビジュアルや動画を中心としたSNSが爆発的に人気を集め、一気に世の中へ浸透します。Instagramは2014〜16年頃にかけて広がり、加えてTikTokが2017年頃から日本でも広く認知されはじめました。この頃から若者を中心に、写真や短い動画を共有する文化が根付きます。また同じくらいに、YouTubeやTwitchといったライブ配信や動画共有プラットフォームもSNSとしての役割を担うようになり、インフルエンサーの活躍も目立つようになります。
こういった世の中の動きに合わせて広告も、動画広告の需要がさらに高まったことや、小さいモバイル端末を扱う中でユーザー様のインターネット体験を阻害しないようなネイティブ広告が台頭してきたことなどが主なトピックスです。
2015年頃~動画広告の成長
動画コンテンツの消費が加速し、それに伴って動画広告も更にメニューを増やして成長しました。YouTubeなどの動画コンテンツの前後や途中で配信されるインストリーム広告、加えてニュースサイトやSNSフィード内に表示されるアウトストリーム広告も出稿が増え、また2016年にはバンパー広告という、短い6秒以内で構成される、スキップできない動画広告フォーマットが誕生しました。また、プログラマティック動画広告と呼ばれる広告メニューも登場し、動画広告についてもリアルタイムかつ自動で広告枠の売買や配信が可能になりました。ユーザー様の視聴データやインタラクション率に基づいて、最も効果的と判断される視聴者に向けて動画広告が配信できる手法です。
インターネットが最も広告費が使われる媒体へ(2020年代)
2019年12月初頭頃から、感染症が世界的に流行し、パンデミックの影響で2020年前後は消費者の生活が一気にオンラインへとシフトしました。それに伴い、広告市場もユーザー様の行動変容に対応する形で適応を迫られました。
具体的には、外出制限や在宅勤務の影響で、オンライン利用時間が大幅に増加し、企業側の広告予算も従来のテレビや紙媒体からデジタル広告へとさらにシフトさせることとなります。
2020年頃~AIと自動化の進展による広告運用の効率化
2020年代に入ると、AIを活用して自動的にターゲティングやクリエイティブを最適化する技術が進化します。機械学習を活用した広告配信がDSPに取り入れられ、ユーザー様へ向けて最適なクリエイティブとタイミングで広告を表示させる精度が向上しました。
2021年インターネット広告費がマス広告を上回る
株式会社電通様が毎年行う調査で、企業が使う広告費についてインターネット広告がマス広告を抜き一番使われる媒体となったのが2021年のことです(※)。
※株式会社電通様. “2021年 日本の広告費”. 電通ウェブサイト. 2022年02月24日調査レポートより
マス広告とは、新聞、雑誌、ラジオ、テレビの4媒体からなるマスメディアへ出稿する広告です。マス(大衆)へ向けた広告という名の通り、多くの人に訴求できる広告として長く日本で主要な手段に使われてきましたが、そのマス4媒体合計の広告費をインターネット広告が上回ったというのがつい最近のニュースです。
ここ数年、現代のインターネット広告については引き続き新しい技術が生まれ続けています。しかし、合わせて課題が山積しているのも事実です。
今後のインターネット広告の課題
データプライバシーと広告の新しい課題
これまでCookieデータを用いた広告がマーケティングにおいて主流となっていましたが、最近では、プライバシーに関する問題が浮上してきました。それに伴ってCookie規制やGDPR(欧州一般データ保護規則)の導入により、ユーザーのデータをどのように使用するかが厳しく制限されています。そのため直近の広告業界では、Cookieに依存しないターゲティング技術やプライバシー保護を強化する、新たな配信手法が模索されています。
ステマや広告表現の法整備が急務
スマホやSNS等の普及によって誰でも情報発信が容易になり、また広告の手法やフォーマットも多様化しました。そんな今だからこそ、ユーザー様に誤解を与えないように、広告主様や情報発信者は一層表現に注意する必要が出てきています。実際オンライン上での買い物では、広告と知らずに購入した、定期の解約ができないなどのトラブルを抱えるケースが増えています。令和5年にはステルスマーケティングに関する規制が始まりましたが、よりユーザー様が安心して広告から買い物できるように、悪質な表現の取締や法整備を行うことが重要課題になっています。
まとめ
インターネット広告は、インターネットの黎明期から同時に歴史をスタートさせ、技術の進化やユーザー行動の変容に合わせて、より高度でパーソナライズされた形へと進化してきました。変化や手法の移り変わりが早いため、トレンドのキャッチアップや高度な運用が必要ですが、今一番企業のビジネスを加速させる広告手法とも言えますので、ぜひマーケティングの一つに取り入れてみてください。