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【広告主様向け】
アフィリエイトの媒体様が広告を選ぶ基準を学ぼう

アフィリエイト広告を開始してからしばらく経っても、当初思っていた通りに掲載が進まない、もしくは毎月一定数の成果件数から更に伸ばしたいけどどう運用すれば良いか分からない、そんな広告主様もいらっしゃるのではないでしょうか。

アフィリエイトは、媒体様が広告を選び記事を書いて掲載するという特性上、ASPに広告登録して待つだけではなかなか掲載や成果件数が伸びないということがあります。

ASPと協力しながら掲載を増やしたり、掲載が進まない理由を解消していくことが必要になってきますが、その際にまず前提となる媒体様の広告選定基準を理解しておくと改善がスムーズです。

そこで今回は、媒体様の広告の選び方や、その際に大事にしている指標などをご説明します。より掲載されやすくなる仕組みづくりや工夫にお役立てください。

媒体様の広告選定の基準

一口に媒体様といっても、Webサイトの運営者やブロガー、SNSを使ったインフルエンサーなどアフィリエイトの掲載先となる媒体種類は様々です。掲載先や広告を選ぶ基準は媒体様によって異なりますが、大きく分けて2つの側面を見ながら決めていると言えます。

【商品/サービスの側面】
  • 趣味や普段使っている商品/サービス
  • 知名度のある商品/サービス
  • トレンドの商品/サービス
  • ユーザーにとって良い商品/サービスであるか?
【広告の報酬条件の側面】
  • 報酬(収益性)の高い広告
  • 成果条件のハードルが低い広告

など

他にも競合性(媒体様にとってライバルサイトが多い/少ない)やキーワードの広さなど色々な要素がありますが、一言でまとめると「収益化しやすい広告」が選ばれる傾向にあります。この点を、【商品/サービス面】【広告の条件面】に分けて説明します。

商品/サービス面

個人でブログやSNSで発信している方は特に、この商品/サービス面を重視しながら広告を選ぶ傾向が強いように思います。

旅行が好きな方は旅行ブログで予約サイトや旅グッズ等の広告を掲載したり、美容が趣味の方は化粧品の記事を作る、といった具合に、趣味や好きなものを中心にPRすることは、その人にとって記事が書きやすい、すなわち収益化しやすい分野になるためです。

得意領域で且つ消費者目線でユーザー様へ紹介できるため、信ぴょう性や説得力もあります。好きなもののほうが記事を書くモチベーションが継続しやすいことも理由になっています。

また、知名度や話題性のあるトレンドの広告を選ぶのも基準の一つです。知名度についてはやはり名のしれた会社の商品/サービスは商品自体検索される回数も多く、サイトへの集客もしやすいですし、ユーザー様も安心して申し込めるので、売れやすさ(CVR)にも直結するためです。

そうはいっても商品/サービスはすぐ変えられるものでもないと思います。自社で売っていくものはすでに決まっている中掲載を広げていく必要がありますし、知名度やトレンドもなかなか操れません。

この商品/サービスの側面で媒体様が掲載しやすくなる工夫があるとすれば、商品提供をして実際に商品やサービスを使ってもらったり、記事を書く際に必要な情報を提供することなどには積極的に取り組むのがおすすめです。

媒体様にとって記事の書きやすさという点は非常に重要なため、それを前向きに支援することで、掲載に協力的な広告主様という印象づけも出来ますし、媒体様が商品を気に入ってくれればそのまま自社のファン獲得にもつながります。

広告の報酬条件の側面

これは、媒体様が広告を掲載して成果が上がった際、どれくらいの収益を得られるかの条件面です。
例えば、乾燥肌向け化粧品の広告をサイトに掲載したいと思った際に、1件売れば1,000円の成果報酬が入る広告と、1件売れば10,000円入る広告から選ぶとすれば、後者のほうが報酬が高く、収益化がしやすそうに思います。

実際には、この成果報酬の単価に加え、CVR、承認率などの数値も媒体様は広告選定の際によく確認しています。

CVR
LP等自社サイトに流入したユーザー様のうち、成果地点に至ったユーザー様の割合。
CVR(%)=成果数÷クリック数(LPへの流入数)×100
承認率
発生した成果が承認される割合。
承認率(%)=(承認成果数÷発生成果数)×100

承認率を詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

成果報酬の単価が高くても、CVRが低ければ成果に繋がらず、承認率が低ければ成果が発生しても承認されません。その場合、総合的に見て収益性が低い広告と判断され掲載が難航してしまいます。

商品/サービスはすぐに変えることができないと思いますが、この報酬条件やCVR等の数値に関してはアフィリエイト広告開始後も修正・改善していくことが可能です。

この数値をうまく用いて掲載交渉すれば、掲載や成果数を増やせる可能性があります。例えば認知度がまだ低い新しい商品でも、「競合の広告より収益性が高い」と言えれば、媒体様も掲載を検討しやすくなりそうです。

アフィリエイト広告を開始してまだ間もない広告主様についてはまだデータ不足でCVR、承認率が算出されていないケースもあると思うので、まずはこちらの記事で紹介した運用方法で新規掲載や成果発生をある程度増やし、データを蓄積するのがおすすめです。

データがある程度とれてきたら、その上で、自社の広告と競合する商品/サービスの広告が、成果報酬、CVR、承認率などどれくらいの開きがあるのかを比較して、なるべく優位に立てるように広告を見直ししながら数値をアップしていくのが定石と言われています。

数値改善のためできること

では競合の広告と、この報酬条件の側面(成果報酬、CVR、承認率)を比べたときに見劣りする場合、どのような改善ができるでしょうか?それぞれ改善方法を紹介します。

成果報酬の改善

成果報酬の改善は、シンプルに媒体様向けに成果単価を上げることです。これにより掲載の承諾率を高めることができます。

ASPに広告登録をする際には通常、成果1件あたり◯円という成果報酬単価を決めてアフィリエイト広告を開始しますが、実はASPのシステムでは媒体様個別にそれぞれ単価設定が可能です。

ASPへの広告登録時に定めた単価(通常報酬/通常単価)に対して、媒体様へ個別で高い報酬設定することを特別報酬(特別単価)と言います。 この特別報酬を交渉材料にしながら、成果を多く上げている媒体様に対して更に件数を上げられるように協議したり、新規掲載の依頼をしていくことが、掲載数/成果数を増やせる一番の近道です。

LPや広告の見せ方を変える必要がなく、ASP側の設定ですぐ改善が可能なため、目標とするCPAに合わせて、通常報酬と特別単価の獲得割合や単価感を定めながらうまく活用してください。

このあたりの、媒体様ごとに単価アップを適用する方法やそのフロー、媒体様への交渉などについては、使用しているASPにご相談ください。

CPA(Cost Per Acquisition/Action)
新規顧客を獲得するのに費やすコスト。顧客獲得単価。
CVRの改善

CVRは広告をクリックしてLP等自社サイトに流入したユーザー様のうち、成果地点に到達したユーザー様の割合です。CVRが低いと、媒体様がいくら広告主様のサイトへユーザー様を送客しても、成果がなかなか発生せず収益化が難しいということになります。CVRは掲載しているサイトや媒体様の記事の書き方でも左右されますが、広告主様側での改善が可能です。

広告主様のLPや自社サイトを修正することが、CVRの数値改善につながるためです。具体的には、LP~購入完了画面(成果地点)に至るまでのステップ内で、ユーザー様が離脱している箇所やページがあればその点を修正していきます。

例:
  • LP上の申し込みボタンはわかりづらくないか?(クリックされているか?)LP内にユーザー様が気になる情報やキーワードが詰め込まれているか?
  • 会員登録の際、個人情報を入力させる項目が必要以上に多くないか?入力ミスしたら一からやり直す仕様になってしまっていないか?
  • アフィリエイトの成果につながらない電話注文に流れてしまうLPになっていないか?

など

LPがない広告主様については商品ごとのLPを作ることでCVRのアップが見込めますし、LPがある広告主様についてはヒートマップツールやLPO(ランディングページ最適化)ツール・事業社などを頼りながら、自社のLP内でどこが改善できるのかを見直していきましょう。

LPO(Landing Page Optimization)
広告クリック後、ユーザー様が最初にたどり着くランディングページを、ユーザー様のニーズに合わせて改善しCVRを上げるマーケティング手法。

このCVRが悪いと、広告主様にとっても新規顧客の取りこぼしに繋がりますし、媒体様にとっても収益になりにくく掲載検討が難しいという負の循環につながります。
逆にCVRが高ければ、成果単価はそこまで高く設定しなくても掲載承諾率を上げることができたり、新規顧客のスムーズな獲得につながると思いますので、LPOはぜひ前向きに取り組まれてください。

承認率の改善

承認率は成果地点に至ったユーザー様(全発生成果)のうち、成果が承認される確率を数値化したものです。成果が承認されず、却下される確率が高いと媒体様の収益にはならず、収益性の低い広告と判断されてしまいます。

改善のためにできることは、成果地点を変更することや却下条件の見直し、LPの見直し、ワンタグの導入等が挙げられます。また、場合によっては媒体様にも協力してもらい、却下条件に該当するようなユーザー様を予め離脱させるような記事に修正する等の方法もあります。

例:
  • 未払い、キャンセルでの却下が多い場合、後払いやコンビニ払いをなくす
  • 成果地点を来店としているケースで、予約完了後来店なしの却下が多い場合、思い切って成果地点を予約完了に変更する
  • 複数のASPを使っていて重複成果の却下が多い場合、ASP間の重複発生をなくすワンタグを導入する

など

どのような理由で却下していることが多いかを洗い出し、それにあった対策をすることが通例です。

EPCを理解して数値アップを目指そう

この成果報酬、CVR、承認率は、全部ひっくるめてEPCという指標で測ることができます。EPC(Earning Per Click)とは、広告1クリックあたりの収益性を数値化したものです。

EPC
広告1クリックあたりの収益性。アフィリエイト総報酬額÷広告の総クリック数

よく紹介されている算出方法は上記のとおり「アフィリエイト総報酬額÷広告の総クリック数」です。ある月の広告Aの総報酬額が100,000円、それを売り上げるまでにクリック数が500あった場合、100,000円÷500=EPC200と算出できます。つまり、広告Aは1クリックあたり200円の売り上げが見込めるということになります。これは、報酬単価×CVRの計算式でも求めることができます。

ただこの算出方法の場合、承認率は加味されていません。実際アフィリエイトで媒体様の収益となるのは承認後の成果のみなので、承認率も大事な指標です。 そのため、追求したほうが良いのは承認率も入れたEPCです。算出方法はシンプルで、報酬単価×CVR×承認率で計算できます。

  • 報酬単価×CVR=EPC(発生報酬)
  • 報酬単価×CVR×承認率=EPC(確定報酬)

このEPCは媒体様もASP管理画面で確認可能です。発生報酬のEPCか、承認率を含めた確定報酬のEPCかどちらで記載しているかはASPによって異なりますが、いずれにしても数値が高いほど収益性が良い広告ということになります。
媒体様には管理画面上で競合となる広告ともEPCが比較されてしまうので、なるべくこのEPCを上げていけるように成果報酬、CVR、承認率を改善できるものから改善していくのが掲載数や成果を更に伸ばす近道です。

商品/サービス力を上げながら広告運用を

媒体様が広告を選ぶ際、どういった部分を比較して掲載検討しているのかを広告主様にもイメージしていただけるように記事にしました。

ASPには数千の広告が登録されており、媒体様はその中から自分たちが所有するサイトに合う広告を選ぶため、競合の広告より選ばれやすくなるような工夫や改善は必須です。

ただし、EPC含め広告の数値はあくまで広告を選ぶ際の指標の一つに過ぎません。EPCが他の広告よりも高いからといって、どのサイトでも必ず掲載ができるというわけではありませんし、本当に追求していくべきはユーザー様にとって良い商品/サービスか否かという点です。

リピーターやファンがあってこそ新規顧客獲得のアフィリエイトもうまく回っていきますので、長期的には商品/サービス自体の魅力や価値を上げることに一番に取り組みながら、すぐできる施策として広告数値のチェックと見直しで掲載や発生数を増やし、良い循環になるように運用していきましょう。

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