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ポイントサイトとは?
概要と掲載するメリット、注意点を説明

Webマーケティングを行う中で、掲載先媒体の一つとなるポイントサイト。どのようなサイトか、他の媒体と何がちがうのかをご存知でしょうか。
ポイントサイトを利用する消費者様向けのノウハウ記事はたくさんありますが、広告を出稿したい広告主様向けの記事はそう多くありません。

この記事では広告主様向けにポイントサイトの概要や仕組み、広告を掲載するメリットなどをご紹介しますので、マーケティング活動の参考にしてください。

ポイントサイトとは?

ポイントサイトとは、商品購入やサービス利用でポイントがもらえるWebサイトです。
ユーザー(消費者)様は会員登録をして、サイト内で気になった商品/サービスを利用すればポイントがもらえます。ポイントは現金やマイル・電子マネーなどに交換できるため、お得に買い物・契約ができるサイトとして、多くの方に使われています。

ポイントサイトの一例

など

各サイトでコンテンツや会員制度、ポイントを何に交換できるか、交換レート等が異なるため、ユーザー様は自分がポイントを貯めやすいサイトを選んだり、複数サイトを利用しながら買い物をしてポイントを貯めています。

ポイントサイトの仕組み

ポイントサイトがユーザー様へポイント付与する費用の原資は、広告収入から得ています。広告収入の一部をユーザー様へ還元しているビジネスモデルです。

広告主様は、ユーザー様がどんなアクションをすればポイントサイトへ広告費を支払うのか、またいくら支払うのかを決めて、ポイントサイトに広告掲載することができます。
例えば、物販の広告主様は商品購入、金融の広告主様は口座開設などといったように、新規顧客様の獲得を目的として広告費のお支払い地点(成果地点)を定めることが多いです。

広告掲載後、ポイントサイト会員のユーザー様がサイト経由で購入やサービス利用をした際、広告主様に成果の通知が届くので、広告費をお支払いすべきアクションだと確認できた場合に、そのユーザー様分の広告費をポイントサイトへお支払いします。
その後、ユーザー様にポイントが付与される流れです。

この一連の流れには、アフィリエイト広告の仕組みが使われており、広告掲載にはASP(Affiliate Service Provider)というアフィリエイト広告を扱う事業社を通して出稿するケースが多く見受けられます。アフィリエイト広告では、ユーザー様ごとの成果をリアルタイムで計測することができるため、広告主様はどのユーザー様がポイントサイト経由で申し込んできた方か、分かるようになっています。
アフィリエイト広告の詳細は、こちらの記事もご覧ください。

ポイントサイトの収益の仕組みについて、具体例を用いて説明します。
例えば化粧品を扱う企業A社様が以下条件で広告掲載したケース。

▼ユーザー様向けのオファー
  • 販売(広告)するもの:化粧品トライアルセット
  • 商品価格:2,000円
▼ポイントサイトの掲載条件
  • 成果地点(広告費の発生地点):新規ユーザー様からの商品購入
  • 広告費:1,000円/ユーザー様の購入毎

この場合、1人のユーザー様が化粧品トライアルセットを購入したらポイントサイトには1,000円の広告費が入ります。その1,000円のうち、仮に200円をユーザー様にポイントとして還元すれば、ユーザー様は2,000円-200円=実質1,800円でトライアルセットを購入できたことになり、ポイントサイトは800円の売上になります。

ポイント付与の上限金額は広告主様が設定できます。
また、万が一購入後にキャンセルや返品などがあれば、広告費のお支払い処理を却下して、ユーザー様へもポイント付与されないようにできますので、無駄なコストをかけることなく新規顧客様の獲得ができるようになっています。

ポイントサイトに広告掲載するメリット

ユーザー様にとってはお得に買物ができるポイントサイト。では、広告主様にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。広告掲載するメリットをいくつか説明させていただきます。

①掲載にコストや時間がそこまでかからない

ポイントサイトへは、成果報酬型広告で掲載可能です。
掲載すること自体には費用がかからず、入札単価調整等の運用も必要がないため、広告費の出費の見通しが立てやすく、普通に掲載するだけであれば比較的運用の管理が楽な媒体様です。成果計測の仕組みを導入する必要はありますが、すでにASPを使ってアフィリエイト広告に取り組んでいる場合、ASP経由で時間をかけず掲載できます。

②商品/サービスの認知度アップにつながる

ポイントサイトは、それぞれ数十万〜1,000万程の会員様がいるサイトのため、広告を掲載することで多くの方に商品/サービスを知ってもらうきっかけになります。検索エンジン上に出す広告や、ディスプレイ広告などとはまたちがったユーザー層に広告を表示できる点もポイントです。思いがけない顧客層の開拓につながるかもしれません。
また、最近ではキャッシュレス化や物価高騰などの影響で、ポイントを貯めながらお得に買い物をする「ポイ活」が流行しています。ポイントサイトには常にお得に買物を楽しみたいアクティブなユーザー様が一定数いますので、その点も認知度アップにつながりやすい理由の一つです。

③潜在層へリーチできる・購入の後押しができる

ユーザー様が消費行動を行うまでには、心理状態にいくつかの段階・変化があり、一般的に、以下のような図(パーチェスファネル)で表されます。

一般的に、商品を知らない・知っていても興味関心がない層や、興味があるけど購入にそこまで前のめりではない層に、購入/契約を促すのは容易ではありません。ただ、ポイント還元は購入/契約の動機づけに有効な手段です。皆様も、購入額の◯%が還元されると聞くと、興味が湧いてきて少し試してみたいと思った経験はないでしょうか。

前述のとおり、ポイントサイトはお得に買物をしたいユーザー様が常に一定数いるサイトで、かつポイントが貰えるという特典があるため、検索エンジン上に掲載した広告等よりも、申し込み率(CVR)が高くなる傾向があります。もちろん、すでに商品を知っていて購入したい層・購入を検討している層への後押しにも効果的なサイトです。幅広いユーザー様にアプローチできるため、うまく活用すれば、新規顧客様を効率よく獲得できます。

④一定数の新規申し込みが毎月安定的に取れる

ポイントサイトは、ポイント還元できる上限値を設けながら普通に掲載する分には、安定的に新規顧客様の獲得がしやすい特徴を持っています。

  • 検索エンジン等に依存しない集客ができるWebサイト
  • 既存会員だけでなく新規会員も常に一定数いる

ポイントを貯めながら買い物をしたいユーザー様は、ポイントサイトへ直接、繰り返し訪れる傾向があるため、検索エンジンのアルゴリズム(※)変更等の外部要因によりユーザー様の流入数が急に落ちる事象はあまりありません。さらに、ポイントサイト側は常に新規会員を獲得する施策(広告等)を打っており、新しいユーザー様の流入も一定数あります。
これらの理由から、広告掲載をしておくことで安定的に新規顧客様が獲得しやすいサイトと言えます。

他のWeb広告は、外部要因(検索エンジンのアルゴリズム変更、競合他社の出稿強化等)により、広告の閲覧数が急に上下することもありますが、ポイントサイトは比較的アクセス数が安定している上、成果報酬型広告のため使うコストが読みやすい点でもおすすめです。

※検索エンジンのアルゴリズム
検索エンジン(Google)が検索結果に表示するWebサイトを順位付けする際のルール。
ユーザー様に正しい情報を届ける目的で細かいルール変更を定期的に行っているため、アルゴリズムのアップデートがあれば検索結果で上位に位置するWebサイトはその都度変わります。
⑤様々な施策が可能・予算消化にも最適

ポイントサイトはその特性を活かして、様々な広告施策が可能です。サイトにより出来ることはそれぞれ違いますが、例えば以下のような施策があります。

施策例:
  • 「商品を試してみた」記事作成
  • SNSや動画での広告訴求
  • サイトTOPページ「タイムセール」枠、「ポイント大還元!」枠などへの掲載
  • 会員向けメルマガ

場合によっては成果報酬以外の広告費がかかったり、ポイント付与上限額を引き上げるなどの検討も必要ですが、ときには爆発的な新規申し込みにつながることもあります。そのため、新規顧客様の獲得を特に伸ばしたい月などには、ポイントサイトへできる施策がないか相談してみるのも一つの方法です。

ポイントサイトに広告掲載する際の注意点

掲載するメリットがある反面、注意すべき点もいくつかあります。ここでは、掲載前に知っておいたほうがよいリスクを紹介します。

①ポイント目的のアクション

ポイントサイトから獲得する新規顧客様の中には、商品/サービスの利用が目的ではなく、ポイントだけが目当ての方も少なからずいます。ポイント還元率が高い場合は注意が必要ですが、特に気をつけるべきは、ポイントサイトへの成果報酬額が商品価格を上回る、以下のようなケース。

▼ユーザー様向けのオファー
  • 販売(広告)するもの:化粧品トライアルセット
  • 商品価格:2,000円
▼ポイントサイトの掲載条件
  • 成果地点(広告費の発生地点):新規ユーザー様からの商品購入
  • 広告費:3,000円/ユーザー様の購入毎

この際、1人のユーザー様が2,000円の化粧品セットを買えば、ポイントサイトは3,000円の成果報酬が得られます。このとき、ユーザー様へ2,000円のポイント還元をしても、ポイントサイトは1,000円の利益が出る計算です。ユーザー様は実質無料で化粧品セットが手に入り、2,000円もポイントがもらえることになります。こうなると、本当に化粧品を使ってもらえるのか、リピーターになる可能性があるのかなど、様々な不安が出てきます。2,000円分のポイントが欲しくて、ついでに化粧品セットも手に入るから購入しようというユーザー様の可能性もありますし、実際、こういったケースで商品が転売に使われてしまったという事例もあります。

②不正注文に注意

ユーザー様に費用負担がないアクションを成果地点に設定したい広告主様は特に、不正注文に気をつけてください。「資料請求」「新規会員登録」「アプリインストール」などのアクションでポイントがもらえると、氏名や住所を変えて同じユーザー様が何度も申し込み、ポイントだけを獲得していく事象も発生する可能性があります。

③獲得超過に注意

ポイント還元率を高く設定していると、思った以上に獲得が増え、予算超過や物販の場合は在庫切れなどが起こることもあります。在庫切れ含め、広告主様の都合でポイント付与ができないケースは、ユーザー様からのクレームにもつながるため注意が必要です。

これらの注意点には、掲載前に以下の4点を押さえておけばある程度対策ができます。

注意点を踏まえた掲載と運用のコツ

①ポイント付与上限を設定して掲載する

ポイント目的のユーザー様をできる限り減らすには、ポイント付与の上限金額を定めて掲載するのがおすすめです。
「購入額の◯%まで」もしくは「◯円分まで」等の形式でASPを通じて周知すれば、ポイントサイト側はそれを守って掲載してくれます。まずはどれくらいの広告効果が得られるのか様子を見たい場合、例えば2,000円の化粧品セットであれば100円や200円付与を上限額として数サイトへ掲載し、新規顧客獲得数や継続率、LTVを計測しながらポイント付与上限額を引き上げたり、複数のポイントサイトへ掲載を広げていく運用が安全です。

なお、広告主様がポイント付与上限を設けていない場合、ポイントサイト側は成果報酬額の半分、50%をユーザー様へのポイントに使うことが多いです。

②成果報酬額を調整して掲載する

ポイントサイトへお支払いする成果報酬額を商品単価より低めに設定することも、安心して広告掲載できる方法の一つです。例えば、先の例で挙げた商品価格2,000円のコスメセットを販売する場合、成果報酬額を3,000円⇒1,000円に設定することで、誤って2,000円のポイント付与されてしまうのを防げます。

また、1顧客獲得あたりに使える単価(CPA)はリピート率やLTVによっても変わるものですが、特にポイントサイトについては、ポイント付与することがどれくらいリピート率・LTVに影響するのか分かりません。そういった観点からも、まずは購入額より低い成果報酬額の設定をおすすめします。
CPAの理解に自信がない方は、以下の記事も参考にしてください。

CPA(顧客獲得単価)って何?活用方法や目標設定方法をご紹介

Web広告を扱っていると出てくる言葉「CPA」。似たような単語も多く、実際正しく使えているのか不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。CPAは広告の効果を計る上で重要な指標の一つです。これからWEB広告を出稿する方や出稿を開始したばかりの方、知識に不安がある方など、今後効果的な広告運用を目指すご担当者様にご参考いただけますと幸いです。

LTV(顧客生涯価値)って何?計算方法や活用方法をご紹介

ビジネスを行う上で重要視される「LTV」。Web広告にも深い関わりがあり、重要な役割を持ちます。今回は言葉の意味や重要性、Web広告でどのように活用できるのかを説明させていただきます。

③多く獲得が見込める場合、獲得上限を設定して掲載する

ポイントサイトは、獲得上限を設けて掲載することが可能です。これにより、広告予算切れや在庫切れなどのリスク管理ができるため、不安があるときにはポイントサイト側に上限件数をつけて掲載したい旨を相談したほうが安心して取り組めます。

使用シーンとして想定されるのは、ポイント付与上限額を引き上げて、多くの新規顧客様の獲得を狙う施策の際などです。例えば、普段は購入額の10%還元の広告を、期間限定で80%還元に引き上げた場合、ポイントサイト側も売上げを立てるためサイトの目立つ位置に掲載してくれますし、それが多くのユーザー様の目に留まり、購入/契約が爆発的に増える予想ができます。予算消化や在庫処分などで活用できる施策ですが、その反面、予算を超過したり、在庫切れでユーザー様に商品を届けられない(=ポイント付与できない)なんてことにもなりかねません。こういった施策を打つ際には、前もって予算や在庫を確認して、クレームに繋がらないように獲得上限を設定の上、掲載しましょう。

④ユーザー様向けの注釈は細かく記載して掲載する

ポイントサイトへ掲載する際は、ユーザー様向けに「ポイント付与条件」「ポイント無効条件」が記載できます。ポイント目的の不正注文や、利益につながりづらいユーザー様を極力招かないため、ポイントが獲得できる条件面はできる限り細かく取り決め、サイトへ記載してもらうのがおすすめです。

【ポイント付与条件例】
  • クレジットカード決済を選択した方
  • 定期購入を契約した方
  • 一世帯一回までのお申込
  • 契約後◯日間継続利用した方

など

【ポイント無効条件例】
  • 過去に申込履歴のある方
  • 虚偽/いたずら/重複の申込
  • 同一IPからの申込
  • 入力不備
  • 申込後すぐキャンセル(返品/退会)された方
  • 申込後◯日以内の未開封の返品
  • 転売目的と判断される場合
  • 〇〇プラン以外の申込(成果対象プラン以外の申込)

など

細かく記載することで、穴をついて不正で申し込んでくるユーザー様をあらかじめ弾くことができますし、広告する商品や目的以外のユーザー様の注文も減らすことが可能です。

マーケティング戦略に沿ってポイントサイトの活用を

これまで、ポイントサイトの概要や掲載するメリット、注意点などをお伝えしました。矢野経済研究所様によると、お得に買物をする「ポイ活」の市場は今後も伸長見込みのため、ポイントサイトはますます利用する方が多くなっていくことが予想されます。リスクを理解した上で広告掲載と運用をしていけば、うまく活用することが可能です。マーケティング活動の一つにぜひ活用してください。

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